メディアトレーニングのプロフェッショナル
外見リスクマネジメント提唱

logo

mail

お問合せ

03-5315-7534(有限会社シン)

03-6892-4106(RMCA)

ペンの絵 マスコミ発信活動

外見リスクマネジメント連載⑧癖が歪みに

ビジネスパーソンのための新時代スタイルトレーニング「見た目を整える」第8回 体の歪みを直す(保険毎日新聞 2017年5月11日)

広報コンサルタント/日本リスクマネジャー&コンサルタント協会理事 石川慶子

 

自分の癖を知る

外見というと「服装のことですか?」と聞いてくる方はとても多いですが、私が最初に自分の姿に危機感を持ったのは、実は服装ではなく、自分の後ろ姿でした。「いやだなあ、この後ろ姿」と目を覆いたくなる写真でした。そこがきっかけで服装、姿勢や歩き方変革に目覚めたといえます。意識し始めるといろいろなことを感じることができるようになりました。歩いている最中にふと気づくと「あ、下向いて歩いている」、パソコンで作業していると「あれ、首が前に出ている。前かがみになっている」、座っていると「あ、背もたれにだらっとよっかかっている」。

今はどのくらい変わったかというと、「空気がおいしい」「歩くと風を感じる」「姿勢を良くしているのは楽しい」「何時間でも立っていられる」という感覚です。また、仕事やパーティの会合では、姿勢の良さだけで声をかけてくる人が増えました。「姿勢がいいので声をかけたくなりました」「いつも姿勢がいいですね。疲れませんか?」「どうしたら2時間も背もたれなしでいられるんですか?」「自分は姿勢が悪くって。どうしたらいいのか教えてください」。

振り返ってみると一番影響を与えたのは、「自分の体の癖を知って矯正する意識をもつこと」。私の場合には、背中を反る癖があり、腰に負担がかかっていました。正しい位置を知ることで意識して矯正することができ、腹筋が強くなり、腰が楽になりました。パンプスはベルト付きの靴を選んでいましたが、おそらくつま先が下に向けてしまう癖があって脱げていたのだと思います。正しい歩き方、つま先を上げる歩き方を知ることでベルトなし正式なパンプスを履いて歩けるようになりました。おまけに身長も1センチ伸びました。重力があるので体は放置すると下へ下へと落ちてしまいます。頻繁にかかとを上げて体全体を引き上げてきた成果だと思います。

 

左右バランスよく使う

現在、私が挌闘している癖の矯正は口元。最近、日本テレビの深層ニュースという番組にゲスト出演した録画を見た時に発見しました。左の口元だけが上がって口が歪んでいました。意識すると確かに食事の際に左だけで噛んでいました。それが左の口元が上がってしまう原因と考え、現在は意識して右側で噛むようにしています。このように癖は発見しないと矯正できません。

指導歴27年のモデルウォーキング講師、鷹松香奈子さんは次のように述べています。「人にはそれぞれ癖があります。いつも右手でバックを持つ、左足だけで足を組む。そのように片方だけ使っていると体は歪んできてしまいます。歪むと体のバランスは崩れ、見た目も悪くなり、ひどくなると足を引きずって歩いたり、まっすぐ歩けなくなる方もいます。必ず両方使ってあげてください。バランスは取り戻せます。体は素直なので使った通りになるのです」。

当協会の荒木洋二理事長もこの1年間で歩き方を矯正してきました。昨年6月の段階では、左足で足を組むことができずにいました。右足ばかりで足を組んでいたからです。歩き方も引きずっていましたが、本人はまっすぐ歩いていると主張。その場で動画を撮影して本人に見せたところ、相当衝撃を受けていました。「あー、ホントだ。ゆがんでいる。だから、人から足怪我したの?て言われたのか。このことだったのか。自分じゃ全く気づかなかった。これからはちゃんと両方使うようにする」。

私たちが普及啓発に努めているリスクマネジメントの国際的規格ISO31000では、組織の状況を確認し、リスク洗い出して対策を立てる手順を示しています。私が提唱している外見リスクマネジメントの観点で個人に置き換えれば、自分の悪い癖を発見して矯正していくことになります。体の癖やゆがみに意識を持ち続けるのは努力が必要ですが、このリスクを放置すると将来のクライシスになることを予測して予防する、これこそがリスクマネジメントの本質。見た目や雰囲気は格段に上がるという結果も伴います。自分の癖を発見してバランスのよい体を取り戻しましょう。

 

記事をシェアする

関連記事一覧