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企業の新常識メディアトレーニング

「企業の新常識メディアトレーニング」
BIGLOBE BB-WAVE 2003年3月掲載
広報コンサルタント 石川慶子

あなたの会社の記者会見・取材対応は大丈夫?

あなたの会社ではメディア・トレーニングを行っていますか?マスコミの前で失態・失言すると繰り返し映像や失言が使われ、いつまでも人々の記憶に残ります。マスコミデビューする人は、メディア・トレーニングでマスコミ対応の極意を身につけましょう。

メディア・トレーニングとは?

メディア・トレーニングとは、マスコミや世論の現状を把握し、記者会見やインタビューに対してスムーズに対応できる能力を育成する訓練のことです。シミュレーションを通じて、メッセージ内容、表情や話し方、服装や髪型など外見上の注意事項もチェックして改善のための指導を行います。

チェックリスト(抜粋)

項目

チェック内容

態度

質問に対して熱心に耳を傾けたか

自分で自分をコントロールすることができたか

相手の注意をそらすような態度をとらなかったか

尊大な態度をとらなかったか

内容

事実を述伝えたか

事実未確認のことについて推測で発言しなかったか

ワンセンテンスを短くしてわかりやすい表現をしたか

回答できない内容について丁重に理由を述べ、理解を求めたか

目線

記者の方を見ていたか

話し掛けるときには記者の目を見ていたか

目を閉じたり、不必要に目を動かしたりしなかったか

外見

その場にふさわしい服装であったか

スーツの色やネクタイのチェックはしたか

髪の乱れは直してあるか

ヘアリキッドは光りすぎていないか

眼鏡の指紋や汚れは取ったか

顔が脂ぎっていないか(すっきりとしているか)

メディア・トレーニングの目的

トレーニングには3つの目的があります。

  1. 記者からのどんな質問にも的確に答えられるように準備すること
  2. 記者からの辛辣な質問や誘導尋問に慣れ、的確に対応できること
  3. 記者から理解され、信頼・好感をもたれること

記者会見の設定をする場合には、必ず想定問答集を作成しますが、実際には記者は想定していなかった質問もしてきますし、答えを誘導するような質問をしてきます。ベテラン記者の場合には、実に巧に答えにくい質問をしてきます。
また、記者は仮説を立てた質問をする傾向が強いので、この場合にも答え方を慎重にしなければなりません。すぐにその場でわからないことやあいまいなことについても対応方法の基本を身につけていれば慌てることもなく、余裕をもって回答することができます。オープンマインドな姿勢で余裕をもってにこやかに対応する人には自然と親近感や信頼感が沸いてくるものです。

メディア・トレーニングの内容

メディア・トレーニングの内容は大きく分けて4つのカテゴリーになります。

1)シミュレーション・トレーニング

メディア・トレーニングの基本はシミュレーションによるトレーニングになります。その模様はビデオに収録して本人と一緒にビデオを見ながら、記者会見やインタビューで「してはいけないこと」「するべきこと」をチェックして改善方法を指導します。

2)個性演出トレーニング

その場にふさわしい服装、本人の個性を引き出せる服装演出をコーディネイトします。本人の体型、好みなど個性に合わせた服装とヘアメイクをアドバイスし、実際のコーディネイトも行ないます。言葉が明瞭でない人には腹式呼吸による発声練習をします。腹式による深い声は、信頼感を演出できるからです。無表情な人には表情や身体全体の自然な動かし方をトレーニングします。目の輝き、笑顔、ジェスチャーはメッセージ以上に強く印象に残るのです。

3)レクチャー

マスコミと一口に言っても、テレビ、新聞、雑誌でそれぞれメディアの特性は異なります。記者の関心時とその背後にいる読者や視聴者層を理解して対応をしなければなりません。記者会見という多数の記者を相手にコメントをしていく場合とインタビューで記者が深く踏み込んでくる場合の対応も異なります。レクチャーでは、メディアの基礎知識、ジャーナリストが求めるもの、外見上の一般的な注意事項、緊急事態の対応など様々ですが、必要に応じてレクチャー内容をアレンジします。

4)メディア戦略コンサルティング

世論形成やブランディングなどある目的を達成するためのメディア戦略について具体策を提案します。いつ・どこで記者会見をすべきか、どのメディアにどうアプローチすべきか等についてです。積極的・戦略的に情報発信をしていくためのコンサルティングです。

本質を見失わないトレーニングを

米国において、メディア・トレーニングは、非常に重要なトレーニングとして企業に定着しています。政治家をはじめとして企業トップやエグゼクティブ、広報担当者は必ずトレーニングを受けます。日本では相次ぐ企業の不祥事からリスクマネジメントの一環として次第に認知されてきています。頭を下げる角度や手の位置に気をとらわれすぎると形だけの空虚な演出になってしまいます。何が大切なのか、を常に自問し、本質を見失わないトレーニングを心掛けたいものです。

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