マスコミ発信活動
外見リスクマネジメントと組織内広報の関係性について～ウェブモニタ調査の結果から～（３）
共同研究のきっかけはある取引から
石川：吉野さんと共同研究する合意をしたのは日本広報学会、研究発表全国大会の懇親会場（2018年10月27日）でしたね。吉野さんが研究奨励賞（ネット「炎上」における情報・感情拡散の特徴‐Twitterへの投稿データの内容分析から‐）を受賞した年でした。懇親会場で吉野さんから「昨年お申し出のあった外見リスクの数字出しましょうか」と言ってくださった。ちゃんと覚えてくださっていたんだなと思って嬉しかった。私は、吉野さんの発表は、2015年2017年の発表を2回聞いていましたし、論文掲載も読み、広報学会での期待の星だと思っていました。統計分析ロジカルでありつつ、ちょっと人間的な視点もあるのがいいなと、研究パートナーになってくれたらいいデータが出せると感じていました。
一番左が吉野ヒロ子さん（2018年10月）
吉野：人前に出る機会が増えていたので、自分のもっさり感を何とかせねばと思っていました。この授賞式の時の姿もそうですが。。。石川さんに頼めば何とかしてもらえるのではないかという期待がありました。私は数字を出しますから、石川さんは私のもっさり感をなんとかしてください！と。
石川：そうですね。私ももったいないなあ、と思っていたんですよ。吉野さんは肌もきれいだし、とても知的で素敵なものをお持ちなのにその魅力を隠してしまっているようで。持って生まれたものを存分に出した方がよい。中身にふさわしい外見を整えるのが外見リスクマネジメントですから、ご自身で体験すると研究結果にも力が入ると思いました。
石川：2018年11月に最初の打ち合わせを行い、12月には外見リスクマネジメントのプライベートトレーニングを受けていただきましたね。基本の考え方、全身撮影、立ち方、歩き方の基本、服装、ヘアメイクなど、外見として定義している要素の説明、ご自身のありたいイメージ、自分で感じる魅力と課題、外から見える魅力と課題、優先順位をつけるという形でした。外見リスクマネジメントの実行はきっかけが必要です。講演があるとかメディア出演があるとか。その時目指して頑張れますから。
吉野：もともとは3月にある講演に合わせてと思いました。そこにNHKから「逆転人生」という番組への出演依頼があり、慌ててお願いしました。
石川：スタイリストの高野いせこさんご紹介しました。彼女は15年一緒のパートナーですから、絶対大丈夫と思っていました。高野さんにはいろいろ事前に情報伝えました。美容室も長年お付き合いしているカリスマ美容師さんに事前に説明しておきました。2人とも着こなし方、髪の手入れなどいろいろ教えてくださるベテランかつ一流の方々です。
吉野：それにしても試着はすさまじかった。あんなに試着したのは人生で初めての経験でした。次から次へ服が運ばれてきて試着してはポーズをとって写真撮って、良いものがあったら買って、次のお店という感じで高野さんが鬼軍曹に見えてきました（笑）。でも、確実に変化しましたね。自分でもびっくりしました。手持ちのジャケットを高野さんのアドバイス通りお直しに出したら、明らかにすっきりして見えるようになりました。それに、思っていた以上に髪型は重要だとわかりました。石川さんにご相談していなかったらNHKの収録がどうなっていたのかを思うと。。。。
2019年4月NHK「逆転人生」で専門家として出演中の吉野ヒロ子さん
石川：NHKでの吉野さんらしい知的な雰囲気、品格も出ていてとてもきれいでした。
吉野：学生や研究仲間、仕事仲間からの評判もよくて家族も喜んでいました。でも、座り方失敗してぼてっとしてしまいました。足は目立ちますね。せっかく座り方教えていただいていたのに生かせず。。。
石川：体のコントロールは簡単ではありませんよ。毎日数秒でもいいから思い出してやってみることの積み重ねですから。まずは思い出す習慣ですね。あ、そういえば、今日のメイク、いいですね。かわいらしさと知性があって艶がでています。眉毛もう少し長く書いたらもっとバランスよくなりますよ。それと立つ時と歩く時、つま先が内側に向いているから、外に向けるときれいな歩きになりますよ。内股歩きは外側に筋肉つくから太くなりやすい。内転筋も強くすると体力もつくし一石二鳥。私の師匠の言葉ですけどね。
吉野：そうやって褒めてくださったり、直しのポイント教えてくださるので励みになります。
石川：お会いする度に吉野さんがステップアップしていくので、いつもお会いするのが楽しみです。それにコメントが面白い。努力する姿って人を勇気づけますから、私も頑張ろうって刺激を受けています。
