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外見リスクマネジメント連載⑲公式感のある足元とは

ビジネスパーソンのための新時代スタイルトレーニング「見た目を整える」第19回 足元のマナー(保険毎日新聞 2018年4月5日)

広報コンサルタント/日本リスクマネジャー&コンサルタント協会理事 石川慶子

 

しばらく業界関係者のインタビューを中心にしてきましたが、再びノウハウ伝授に戻りたいと思います。今回のテーマは男性の足元マナー。

先日の保険業界関係者向けセミナーで講師を務めた際には、「靴や足元で印象を決める」といった受講生がいましたが、足元の整え方は案外全体の印象に影響を与えるともいえます。ではどのように足元を整えたらよいのでしょうか。このところめきめきとセンスアップしてきている当協会事務局長相馬清隆とスタイリスト高野いせこさんとの対話形式で解説をしましょ。

 

公式感のある靴とは?

相馬 今日は久しぶりに高野さんからのファッションチェックということで気合いれてきました。靴はこれでいいでしょうか?

高野さん 公式感があるのは黒の革靴、紐靴です。中でも先の方に一文字が横に入っている内羽根式のストレートチップという形が最も公式感があるとされています。相馬さんが今日履いている靴でいいです。ちゃんと頑張っていますね。

相馬 はい、もちろん。僕は素直ですから。ビジネスマンとしての服装マナーレクチャーを高野さんから初めて受けてからできることは1つずつ実践してきましたよ。石川慶子理事からも「事務局長の相馬さんがお手本になってくれないと外見リスクマネジメント普及できないし、一緒に歩けない!」と厳しく言われましたから(笑)。ところで、このストレートチップという紐靴以外はだめなんですか?

高野さん 一文字のないプレーントウーはストレートチップほどの公式感はありませんが、失礼ではありません。バックルがついたモンクストラップというのがありますが、それも問題ありません。修道僧が履いていたことからこの名がつけられた靴ですが、個性的でありながらビジネスで履くことが許されている異例な靴といえます。ただし、結婚式には避けた方が無難です。それと、つま先にW型の切り替えのついたウィングチップは労働者靴起源ですので、フットワークの軽いビジネスマンという印象を与えます。イベントなどのカジュアルな場では構いませんが公式感はありませんので大切なお客様と会う際には避けた方がよいでしょう。そして、最も気をつけたいのはローファーです。脱ぎ履きが楽なのですが、ローファーの意味はもともと「怠け者」からきています。公式感を出したい際には失礼になってしまいます。

 

靴とベルトの色は合わせる

相馬 靴は歴史とかかわりがあって奥深いんですね。デザインや気分で選んでいましたが、選び方を間違えると失礼になることがあるのは大発見です。肝に銘じておきます。茶色い靴はあまり履かないのですが、どんな時に履いたらいいですか?完全にカジュアルで

高野 茶色はおっしゃる通りカジュアルです。色気を出したい時にも効果的ですから、パーティーでは大活躍できるでしょう。忘れていけないのは、靴とベルトの色は合わせるということです。黒の靴なら黒のベルト。茶色の靴なら茶色のベルト。

相馬 そういえば、石川理事が昨年ロンドンに行った際、向こうでは靴の中に同じ色のベルトがセットで一緒に販売されているといって感激していましたっけ。

高野さん 日本は靴売り場とベルト売り場が別なので大変不便です。そして、ベルトのバックルはシンプルなものを選ぶのも相手に対するマナーです。バックルがこれみよがしにブランド名になっているとブランドに頼って自分を高く見せようとしてする気持ちが見え隠れします。ブランドに頼るのは自分に自信がない証拠。上質なセンスの人はブランドが一目でわかるようなものを身にまといません。

相馬 うわー、手厳しい。ついついブランドに頼りますよね。よくわからないからここのブランドにしておけばいいや、という心理も働きます。でも一流スタイリストの高野さんにブランドに頼らない上質なおしゃれ、マナーをと言われれば自信をもってシンプルなバックルを選べます。

 

靴下が短いとハプニングが

高野さん 靴で他にお困りごとはありませんか

相馬 よく歩くので革靴だとすぐにダメになってしまうのがちょっと難点です。

高野さん いつも履いている必要はありませんよ。通勤ではそれこそスニーカーにしてしまって大切なお客様のところに行くときだけ履き替えれば革靴も長持ちします。スポーツ庁は「スニーカー出勤」の旗振り役をしていますし。

相馬 おお、スニーカー出勤いいですね。2駅くらい歩けそうです。歩く靴と人前に出る靴を分けるという発想はありです。靴下はグレーでいいんでしたっけ?確か黒がNGでしたよね。

高野さん その通り。よく覚えていましたね。黒の靴下を履いている男性は多いですが、黒は冠婚葬祭の時だけです。何色がいいかというと、靴下は紺、グレーが定番。履くさいにはパンツの色に合わせるとよいでしょう。色も大切ですが、一番気を付けていただきたいのは長さ。短いと座った時、足を組んだ時にすね毛が見えてしまいます。男子たるものすね毛を見せるのはマナーに反すると言われていますし、そもそもみっともない。ロングホース、膝の下まで伸びるハイソックスがおすすめです。

相馬 いやー、確かにおっしゃる通り。でもちょっと長いのは履きなれなくて。。。。

高野さん そうですよね。これには慣れが必要かもしれません。夏は暑いですが、冬なら温かいですから、まずは冬の温かさ効果を狙ってトライしてみてはいかがでしょうか。

左の図は(図略)、二人の男性の足もとです。足元が隠れないテーブルでは、このように丸見えになってしまいます。だらしなく見えてしまうのは実にもったいないことです。ほんの少しの配慮で足元をきめることができます。大事な席で恥をかかないようロングホーズ(長い丈の靴下)をもっていて損はありません。

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