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ビジネスパーソンのための新時代スタイルトレーニング「見た目を整える」第13回 間はメッセージ力を高める(保険毎日新聞 2017年10月5日)

広報コンサルタント/日本リスクマネジャー&コンサルタント協会理事 石川慶子

恥ずかしさを乗り越えるには?

前回インプロトレーニングについて触れましたが、表現することについて今回は考えを深めてみたいと思います。表現力育成、緊張や不安に負けないための訓練が、インプロトレーニングです。どうすればその力を身につけることができるか私自身のことを振り返りつつモデルウォーキング講師の鷹松香奈子さんと対談してみました。

 

石川「私にとって2015年12月、確実に自分の成長を実感できました。恥ずかしいという思いを克服できた体験がありました」

鷹松「え、一体何があったのですか」

石川「初めてのモデルウォーキング発表会ですよ。正直初めは乗り気ではありませんでした。人前で歩くなんて、皆の見ている前で全身を見られるなんてとても耐えられない。だいたい人前で歩くなんて何の意味があるのだろうか、とさえ思っていたから」

鷹松「私も石川さんは発表会には興味が無いだろうな、と思っていました。なので参加すると聞いた時は正直驚きました」

石川「小学生の頃は人前で話すことはできませんでしたし、いつも小さな声で目立たないようにしていたんですよ」

鷹松「今の石川さんからは想像がつきませんね。」

石川「人前で話をするようになったのは、2004年に本を出版してから。講演の依頼がくるようになってからです。スキルを磨くために広報学会で発表をすることで論理力も鍛えることができるようになりました。でも、外見には自信がなかったんです。恥ずかしいのを隠して立っていました。300名以上集まった会場で舞台上で座ったり、立ってスピーチといった際には、足を見せたくない、全身を見せたくない、と主催者に交渉するといったことまでしていたんです」

鷹松「私も沢山の専門知識を持った女性に会ってきましたが、専門分野のスキルには自信があっても、外見的に自信をもって前に立っている人は本当に少ないな、と感じています。」

石川「スタイリストの高野いせこさんに服装のコーディネートしてもらうことで服装については自信はつきましたが、表現力が格段に向上したと実感したのは2015年の発表会で歩いた時です。恥ずかしい、という気持ちが克服できた自分を発見したんです。むしろ、見られるのが気持ちいいと感じている自分に驚きました。こんなことが人生で起きるんだなあ、としみじみ」

 

鷹松「実は私も昔は背が高いことがコンプレックスでした。モデルになる前は背中を丸めてなるべく小さく見せるようにしていたから、傍目から見ると暗い子だったと思います。」

石川「そうだったんですか?今は自信に満ち溢れていますけど(笑)。モデルになることは鷹松さんの人生を大きく変えたのですね。私も2015年の変化は一生忘れないと思います。自分の感情を捨ててその場で求められる役になりきったから恥ずかしくなくなった。スポークスパーソンの役割に似ています。自分を捨てると表現力が出てくるような感じですかね」

 

スキル獲得が自信につながった

石川「鷹松さんから、スキルを習得したことで自信がついていたこともあります。何のスキルもなく表現することは不可能ですよ。立ち方、ポージング、服の見せ方、ストールの見せ方、手の動かし方。皆で動きを合わせる、呼吸を合わせる」

鷹松「1つ1つの動きに意味を持たせることができます。人間ならではの表現力でしょうかね」

石川「昔ジャズダンスをやっていましたが、その時とは全く異なる世界。日常生活に生かせる動きです。もっと極めてみたいと感じました。一番面白かったのはポージング。単純なようでいてとても表現の幅が広いですね。二人でポージング、複数でのポージングで表現はより広がりますね」

鷹松「その通り!複数だとよりダイナミックな表現になります。ポージングは格好良く見せるだけではなく、感情や人間性まで表現することが出来ます。そのコツを知っているだけで自己表現力を高めることができるのです。」

石川「ストールを使った物語性にも感動しました。最初に自分を隠すようにストールを身にまとい、徐々に広げて気持ちを解放させていく。あの時の私の気持ちにぴったりと当てはまりました。ポージングや表現の極意を垣間見たような感覚でした」

鷹松「風がないのに風を感じさせる。ポーズで微妙な間をとることでメッセージ力を高める。そんなスキルを私たちはモデルとして自然に身につけています。皆さんが身につけるとプレゼンテーションの時に役立つと思いますよ」

石川「間を置く効果はおっしゃる通りです。私も慌てて記者の質問に答えようとする社長には、間は注目度を高めるので悪くない、と説明しています。ポージングの極意は間なのかもしれません。間を恐れる社長が多いので、モデルウォーキングとポージングの訓練は新しい訓練としていいかもしれません」

 

最初から自信がある人はそうそういません。知識、スキル、チャレンジする勇気でようやく身につくものではないでしょうか。

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