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朝日新聞デジタルにてトップニュース 細田博之衆院議長の退任会見解説

前日に記者から電話があり、翌日細田議長が記者会見をするからコメントが欲しいということでした。理由としては、議長公邸で行われる異例の場所であること、30分と制限されていること、国会記者会所属の記者に限定されていることについて違和感を持っているようでした。

背景と実際の会見は、「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係が指摘され、週刊誌でセクハラ疑惑も報じられた細田博之衆院議長がようやく開いた記者会見は、時間や記者数を制限する形で行われました。細田氏は教団との関係の詳細は語らず、セクハラ被害そのものへの無理解をのぞかせたまま、会見を打ち切りました」(朝日新聞デジタル)です。

私としては、記者よりも細田さんの方が一枚上手と感じたので、批判一辺倒のコメントはせず、記者の期待には添わないコメントになったなあ、と感じましたから、「ボツでもいいですよ」と言ったのです。ところがふたを開けてみると朝日新聞デジタルのトップ。ちょうど日本広報学会の全国大会一日目でした。スクリーンに表示されたパソコン画面のニューストップに自分の顔写真が出てこちらもびっくり仰天でした。

何でトップになったのか不思議に思って記者に聞いてみたところ、「石川さんの率直でかつ的確なコメントがデジタル部にもうけたようで、朝日新聞デジタル上で目立つところに掲載してくれたようです」とのご返事。迷いながら煮え切らないままコメントした内容がこんなにウケるって面白いなあと思いました。「スルスル」という擬態語が面白かったのかしら。うまい言葉が見つからず、つい出てきた言葉です。(笑)

実際の記事へのリンクは下記です。

https://digital.asahi.com/articles/ASRBF7CZPRBFUTFK02W.html?ptoken=01HCP4BDNBWNQE6SNXE6NC117M

「あの会見の細田さんが議長・・・驚きを覚えました」広報の専門家が分析

下記、私のコメント部分のみ抜粋しておきます。(共同著作物の考えから掲載します)

企業の危機管理の専門家はどう見るのか。広報コンサルタントの石川慶子さんに分析してもらいました。

――会見を見て、どう感じましたか。
そもそも細田さんの言っていることがよく分かりませんでした。そこが一番大きな問題だと思いました。あんなに質疑応答がかみ合っていなかったり、冒頭の発言の意味もよく分からなかったりする人が、これまで議長をやり続けていたということに、私は正直、驚きを覚えました。

――会見は参加できる記者数に制限がかけられ、30分間という設定で始まりました。
参加者に関しては、これまでの慣例と照らし合わせる必要があります。前提として、議員はみんな説明責任があると思っています。例えば1カ月に1回開催されるような定例会見であれば、所要時間を決めてもいいと私は思っています。また次回、説明するタイミングがあるからです。
一方、今回は退任会見です。説明できる機会が最後となる場合、質問が尽きるまで答えるのが危機管理としても通常です。そうでない会見に対して、記者や視聴者から不満が出るのは当たり前でしょう。あり方としては不適切だと思います。
今回、時間制限を設けたのが、本当に細田さんの体調不良によるものだったのだとすれば仕方ありません。けれども、細田さんは議員を続けようとしているのでしょう。それだけ元気があるということだと思うので、理解できません。
実際のところ、会見は1時間もやるとかなり疲れます。1時間を超えると集中力が途絶えて失言も多くなります。そういったリスクも回避しようとしたのかもしれません。
ただ、最初から30分と時間を決めているのであれば、冒頭の発言に10分も割くのは妥当ではありません。逆に10分間の冒頭発言をしたなら、質疑応答に45分ほど割いて、最初から全体で1時間ほどの会見を行おうとするべきでした。

――会見を打ち切ろうとした際、複数の記者が手を挙げて質問の意思を示し、抗議の声もあがりました。
政治家というのは逃げ上手な面も力の一つなのでしょう。意味不明なことを言ってスルスルとかわしていました。
そもそも、細田氏さんは今日の会見を開く意義を「辞任に対する説明責任」と認識していて、旧統一教会の問題やセクハラ疑惑を説明する場だと考えていなかったのではないでしょうか。
そうであれば、細田さんが今日の記者とのやりとりを終えて「説明責任を果たせた」と勘違いしていても不思議ではありません。会見でも言っていたように、今後、どのように記者と対話を行っていくつもりなのかを注目したいと思います。

■細田氏会見(ノーカット)

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